船舶用ランプのプラスチックは、陸上でよく使われる素材と異なる特殊プラスチックを使用しています。
特殊プラスチックを用いるのは、以下の特性を併せ持つことが船では求められているからです。もちろん、実際に使用しているプラスチックは、以下の特性を持っています。 (1)ガラス繊維を含んでおり、強度は、一般のプラスチックの倍以上を誇る
(2)熱に強く、100度以上の高温でも耐えうる (3)耐寒性に優れている なんと-50度でも使用されるという話もあります (4)紫外線に強く、屋外での使用にも耐えられる 以上の4つの特性より、海上の過酷な環境でも使用可能な素材として、選ばれた特殊プラスチックを用いています。
さらに、過酷な環境に耐えうる以外にも事故の防止で以下のような特性も併せ持っています。 |
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(5)耐薬品性
有機溶剤、油、ガソリン等には長時間耐えられる。 船内で、万が一危険物が漏れても、灯りを灯し続け、事故の悪化を防ぐために必要な特徴です。 (6)振動が激しい場所でも電気の絶縁性を損なわない 船の振動は地球の乗り物で2番目に過酷な状況と言われています。 前後・左右・上下のありとあらゆる方向に揺れる場所であり、常に微振動しています そこで振動に強く破損しにくいという特性も必要不可欠です。 (7)自己鎮火性で、火がついても自然と鎮火します 船舶用の電気器具では、自己消化性の特性も重要な性質です。
船 では、船内に水が溜まることを嫌うため、万が一火事が起きても水での消火活動がしにくく、大きな火災事故は御法度となっています。そのため、大きな事故を 防ぐために、電気器具のショートによる発火事故が生じても、被害が食い止めるために、自己鎮火性の素材を用います。 この特性があると、火が付いても自然と鎮火さて、照明器具1個だけの損傷で食い止められます。 |